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彼らが最初にクライストチャーチに来たとき、ニュージーランド人の友達が「What ! 「サブリミット」のショーまだ見てないの?最高によかったから、あなたも見に行ってらっしゃいよ!」って勧められ見にいったのが「サブリミット」だったのです。 木下サーカスで基礎的な芸を習得したというガッツ(本名:カツトシさん)と世界的レベルの体操選手&プロのダンサーを経てパフォーマーになったというヨーコさんとの筋肉バリバリコンビで形成する「サブリミット」のショーは、独創的で、洗練されており、華麗でありながら手に汗握る曲芸も登場といったバラエティーに富んだもので、感動すること間違いなし! 今では世界中にファンがいるという「サブリミット」ですが、ここまで来るには長い下積み時代が・・・1995年の「大道芸ワールドカップin静岡」のコンペティション、ジャパンカップ部門にそれぞれソロでエントリーしたのですが、エントリーミスで2人で組む事になり、即興の作品をつくり出場したものの、結果は20組中最下位!ひょんなことからペアでの出場になったものの、実績のある二人にとって最下位はショックだったようで、納得が出来ず次の年も二人で出場する事に。 日本人の誰もやっていないハンド・トウ・ハンドと呼ばれる二人組みの逆立ち芸を練習し始め、チーム名を「サブリミット」とし、2度目のジャパンカップに挑んだ結果はブービー。 その後も毎年出場するジャパンカップの順位は少しずつ上がっていくものの、なかなか評価されず試行錯誤の連続。 そんな苦しい時代、大道芸をしながらフランスを旅していたとき、自分達が日本人である事を深く感じ、日本人にしか出来ない表現でアクロバットをすることを思い付き、帰国後、全てのパフォーマンスを作り変え、音楽、衣装、道具を和風にし、日本の心を伝えられるような振り付けをプロの振付家にお願いし、ヨーロッパ、アメリカ、カナダのフェスティバルに挑んだところ、結果は上々! 新しい作品は海外で評判になり、ついに2001年、ビリから数えて7回目(7年目)のジャパンカップでついに優勝! 翌年はワールドカップ部門で銅賞。その後は国内だけでなく海外からもオファーが相次ぎ、サブリミットは急に多忙な日々を過ごすことになったのですが、喜んでいたのもつかの間、2003年5月、練習中にヨーコさんが左足アキレス腱を断裂し手術。夏のカナダツアーを全てキャンセルする事に。 しかしその年の秋に開催されるワールドカップだけはなんとか出場したいという一心で、辛いリハビリの日々。 ヨーコさんが左足を酷使しなくても良いようアクロバットの技を工夫した結果、逆に新しい技が二つ増え、銀賞を獲得! これまで「サブリミット」の目標になっていたコンペティションの最後を思い残すことなく遂げ、2006年の今年、二人は41歳に。 コンビを組んでから11年、延べ11カ国でショーをし、その間に結婚もし、今では責任のある舞台を任されることも多くなったそうで、ミニサーカスチーム「コブリナサーカス」の主宰者でもあります。 「世界最高齢のアクロバットペアとしてギネスブックに載るまで現役を続けること」が夢だと語るガッツ&ヨーコさん夫妻。 体をはって生きるとはまさにこの事か!って感じです。アキレス腱もすっかり治ったヨーコさん、今年の”ワールドバスカーズフェスティバル”でも、ガッツとの最強コンビで素晴らしいアクロバットショーを見せてくれることでしょう。 ★「サブリミット」のショーを見に行こう! ”ワールドバスカーズフェスティバル”のWEB:http://www.worldbuskersfestival.com 「サブリミット」のショースケジュール: <一口メモ> 「サブリミット:Sublimit」の名前の由来 化学用語で“昇華する”という意味。個体から直接に気体となる現象、また、ある混沌とした状態から純粋なものに高められることを表しています。ガッツ&ヨーコさんはいつまでも心身ともに高めあっていける事を願い、この名前を付けられたそうです。 |